熟睡するコツ

私はとても睡眠が浅く、且つ睡眠時間が多いという困ったタイプの人でした。いいえ、言い直します。この世に生まれて数十年、なんと睡眠が下手だということすら気付けていない人でした。

それに気付けた今でこそ言えますが、過去の私はとても劣悪な環境で寝ていたのです。

ぐっすり熟睡する方法について一つ一つ順に説明して行きましょう。

まず体の向き。私は幼い頃より左向きに寝る(身体の左側を下にした状態)ことが多く、長年そうして毎日を過ごしてきたのですが、実はこれがいけません。

内臓や静脈が圧迫されてしまうからです。さらに胃の方向や肝臓の位置と言う観点で見ても悪いことだらけなのです。圧迫された内臓は正常に働きにくくなりますし、血流も悪くなり、消化の効率も悪くなる一方なのです。

では、どうするのが良いか。以前の私はまあ仰向けが一番睡眠に適した姿勢だろうと思っていたのですが、これも間違いでした。正解は右向きに、右側を下にして寝る、です。

前述致しました内臓、血流、消化面に置いても改善しますし、その点で身体への負担が軽減されると心地よい睡眠の手助けとなります。

当然ずっと右向きに寝るのではなく、右向きをメインとして定期的に寝返りをするのがベストです。

次に布団、毛布。

長い間使っていると体が慣れてしまい気付きにくいのですが、布団や毛布は徐々に変形していったり中の綿や羽毛が寄れていってしまいます。

そうすると最初は身体への重み、負担は平均的で問題なかったのに、次第に分散され上から下から圧迫され過ぎる部分が出てきます。

毎晩同じ箇所を圧迫されてしまうとどうなるでしょう。当然身体にとって悪影響ですし、それが快眠の妨げになっていきます。

枕についても同様のことが言えます。使ってからしばらくすると使いやすく馴染んでくる枕ですが、それを過ぎれば段々と頭を変に圧迫してくる形になってしまうのです。頭は特にデリケートな部位ですので、布団や毛布より先に枕を良いものに変更することを優先しても良いかもしれません。

これらを実践し始めてから数日で効果が実感でき、ああ、熟睡とはこういうものだったのか!(≧∀≦*)と目から鱗が落ちました。

要約致しますと、熟睡をするコツ、それはやはり身体を休息させるのにベストな物理的なストレスを無くすこと、だと思います。

熟睡をするに大切なこと

私は会社員です。基本的に寝付きが良い方です。私が熟睡をするために心掛けていることは、「身体と頭が疲れること」です(´・ω・`)!

中々、ショッキングな言葉だと思いますが、細かく説明します。まずは「身体」です。身体の疲れは、物理的な運動量です。立ち仕事や肉体労働、スポーツなどです。ゲームのようにHPがあると、考えてください。そのHPを使わないと、身体は体力が有り余っていることになります。

もちろん、体力が有り余っていれば、それは眠くならないでしょう。子どもはHPは少ないですが、自然に回復する量が多いのでちょっと休めば体力が回復しますし、突然お昼寝したりします。

大人になるとHPは多くなりますが、回復力が低下してきます。そのため、昼間デスクワークばかりしていると、HPを使うことなく家に帰ってくるので、熟睡しにくくなります。

次は「頭」です。これは、ゲームのようにMPと考えれば分かりやすくなります。ゲームでは、魔法を使ったり特技を使うことで消費をします。これを、日常生活に置き換えると、物事を考えたり、ストレスによって緊張がかかったりすると、頭が疲れ始めます。今の社会人はパソコンによる仕事が大部分を占めてくることから、頭の疲ればかりが溜まりがちです。

結果として、頭は疲れているが、身体は元気な状態に陥ってしまいます(´・ω・`)!

ゲームで言うとHPは残ってて、MPがない役立たずの状態です。この状態では、最高のパフォーマンスを発揮できるわけがありません。ちゃんと身体と頭が回復した状態が望まれます。

そのため、頭は常に疲れの状態です。身体を疲れさせることを習慣にすれば、必然的にヘロヘロになって、熟睡ができるようになります。

この習慣を繰り返していくうちに、ストレスも解消され、疲れにくい身体と頭が出来上がりますので、最高のパフォーマンスを長時間発揮することができます。

常に言われているように現代人に足りないものは、運動だと言うことです。

 

活躍している日本人研究者

東京医科歯科大学名誉教授の井上昌次郎は、ウリジンと酸化型グルタチオンという2つの物質が睡眠物質としての働きがあることを発見しました。

そして、この2つの物質が相互に補いあいながら睡眠を起こさせるしくみがあることを明らかにしました。

この働きは以下のようなものです。神経と神経の伝達には、神経伝達物質が神経の末端から放出されて、次の神経に影響を与えますが、神経伝達物質には「興奮性」と呼ばれる神経の働きを活発にさせる物質と、「抑制性」と呼ばれる神経の働きを抑える物質があります。

ウリジンは「抑制性」の神経伝達物質GABA(ギャバ=ガンマアミノ酪酸)の働きを促進し、酸化型グルタチオンは「興奮性」の神経伝達物質グルタメートの働きを抑える作用があります。

これらが、抑制を強め興奮を抑えるというように、補いあうように働きます。全体として神経の興奮が抑えられてくることによって、眠気が起きてくるというわけです。

さてフォン・エコノモの研究以来、視索前野や前脳基底部と呼ばれている部位がノンレム睡眠の出現に関係していることが知られるようになりましたが、大阪バイオサイエンス研究所の早石修らのグループは、プロスタグランジンD2(PGD2)が睡眠物質として、この部分に関係していることを明らかにしています。

PGD2は、前脳基底部に作用し、アデノシンを介して腹外側視索前野の活動を高めます。腹外側視索前野は、睡眠調節に関係していると考えられています。

また、アデノシンは「抑制性」の神経伝達物質の働きを促進して結節乳頭核にあるヒスタミンという覚醒を起こさせる物質の働きを弱めて睡眠を起こさせます。

さらに最近注目されている物質は、オレキシンです。オレキシンは、1998年に当時米国・テキサス大学で活躍していた柳沢正史らのグループが新しい神経ペプチドとして同定しました。

その後、この物質を産生する神経細胞は、摂食中枢がある視床下部外側野に存在することや、摂食だけでなく睡眠の制御に強くかかわることがわかってきました。

また、オレキシンは、上行性網様体賦活系や、ノンレム睡眠を発現させる視床下部のメカニズムにも影響を与えています。

 

年を重ねると睡眠時間が短くなる

子供は成長するにつれて睡眠の時間も変化するんこですが、成人した後も睡眠の変化は続いています。そこで、老化に伴って起きる睡眠の変化について考えてみます。

年をとると睡眠時間が短くなるでしょうか、それとも長くなるでしょうか。たとえば、二世帯住宅で同居をしている人たちは、「そういえば、うちのお爺ちゃんは最近寝ていることが多い」と思う人もいるでしょう。反対に、年をとれば若い時ほどたくさん眠らなくても良いのだろう、と思う人もいるでしょう。

NHKでは「国民生活時間調査」を1960年から5年ごとに行っています。この調査では、年代ごとの睡眠時間についても調査しており、これを見ると、もっとも睡眠時間の短いのは40代の女性で、年齢が上昇するにっれて睡眠時間は伸びていきます。NHKの調査は、24時間の行為を調べており、この結果には昼寝も含まれているようです。40代~50代の睡眠時間が短いのは、仕事が忙しいなどの社会的な要因が多く含まれているようにも思われます。

60代で長くなるのは、定年を迎える人が多くなるからかもしれません。また、70代以降では、より自由な時間が多くなるため、十分に睡眠時間がとれているように思えます。

もう1つ別のデータを見てみると、過去に論文として発表されたさまざまな夜間睡眠記録のデータをすべて取りまとめて、各年代ごとの睡眠の質を抽出した米国・スタンフォード大学のオハヨンらの論文があります。

これを見ると、ベッドに入っている時間は、やはり45歳前後がもっとも短く、高齢になるとまた長くなっています。しかし、この中の眠るまでの時間(入眠潜時)と中途覚醒の時間を除いた実質的な睡眠時間は、高齢になるに従って次第に短くなっています。

この大きな要因は、睡眠中の中途覚醒時間が長くなってくるからです。加齢による睡眠の変化として、年をとるとベッドにいる時間は長くなりますが、実際に眠っている時間は短くなると、現在は考えられています。

しかし、この点はまだ十分に明らかにはなっていないのではないかと思っています。このデータは、夜間実験室での睡眠のポリグラフ記録を取りまとめたものですが、高齢者は昼寝もよくします。NHKの調査は24時間の行為時間を見ているので、こちらには昼寝も含まれているものと考えられます。

つまり24時間を通じてみると、高齢者はやはり長く眠っている可能性もあるのです。また、高齢者になってくると若年者に比べて健康度のバラツキがより大きくなり、たとえば「70歳以上の健康な人」を調べた場合、一部の非常に健康な「スーパー老人」を調べることになる可能性もあります。こういったことを含めて、今後、より詳細な研究が必要になってくるでしょう。